ベッド昨年から本格的に認知され始めた「妻だけED」という単語。既婚男性が奥様との性交時にのみ、EDになってしまう状態を指します。この「妻だけED」が、セックスレス夫婦の増加を招いていると言っても過言ではありません。最近、あるインターネットサイトでこの種のセックスレスに対する解消法が紹介されていたのですが、その記事を読んだユーザーらが、「逆効果なのでは?」と批判的な反応をSNSなどに投稿し、物議を醸しているようです。一体、どのような解消法なのでしょうか?

セックスレスの仰天解消法
そのインターネット記事では、セックスレスの行く末は離婚や不倫であるとして、そうなる前にセックスレスを解消しましょうと訴えていました。その具体的な方法として、まずは、リラックスできる環境を整えることがまず挙げられていました。PCやスマートフォンに熱中する時間がありすて性欲が減退するケースもあるため、それらの電源を切り、時間を他のことに使いましょうというもの。これは良い効果があるといっていいでしょう。

問題はこの次に紹介された解消法です。それは、セックスをスケジュール化し、「する日」をノルマとして課すことで、セックスレスを防ぐ――といった内容のものでした。しかし、これを読んだ既婚男性などからは「これで解決するハズがない!」などといった、厳しい意見がSNSなどに寄せらていました。手早く解決しようと考えるあまり、このような方法の提唱に至り、反感を招いたのかもしれません。ED治療という見地から捉えても、当然この方法は無謀と言わざるを得ません。

スケジュール化がいけない理由
ED治療ナビのトピックスでも以前、「妻だけED」の問題を取り上げ、なぜそのような症状が引き起こされてしまうのかについてご紹介しました。様々な要因があるなか、一部の不妊治療などで推奨されている「タイミング法」と呼ばれる、排卵日に合わせたセックスの義務化も「妻だけED」を助長する要素であるとして、警鐘を鳴らしました。排卵日にセックスを強要されることが、男性にとって勃起を促せないほど強いストレスになり得るからです。

今回のセックスのスケジュール化については、タイミング法をさらに強化させた方法と捉えることも出来ます。妻からセックスを強制されるプレッシャーに耐えられない男性にとっては、これほど過酷なものはありません。毎月1度だったストレスが、ともすれば2倍、3倍という頻度で襲ってくることになるのです。セックスを強要すること自体が、心因性EDを引き起こしているという現実がある以上、スケジュール化でセックスレスや「妻だけED」が解消できるとは到底考えられません。

セックスレスの有効な対策は
「妻だけED」については、まだまだ認知が足りないED症状なので、「外で出来るんだったら家でも出来るハズだ!」という意見に基づいた、強引な対策が打ち出されるのも無理はありません。しかし先ほども述べたように、それでは有効な対策どころか逆効果になってしまいます。心因性EDの特性を理解すれば、なぜ妻にだけダメになるのかが分かります。その後で、どちらに非があるのかという粗さがしをするのではなく、女性も男性も、なぜセックスレスや「妻だけED」のような状態になってしまうのか率直に話し合い、お互いの認識の確認から始めるべきでしょう。そこで初めて、対策が導き出せるのではないでしょうか。

日頃の関係改善に向けた努力や、リラックスできる環境の確保、マンネリ化の回避など、夫婦二人で出来ることについては努力をし、そうでない部分については、バイアグラなど、ED治療薬を使ってサポートを得たり、EDの専門医に助言を求めたりすれば、解決の兆しは見えてくるはずです。夫婦二人で乗り越える問題なのですから、お互いに協力し合う素直な気持ちが、解決にとって必要不可欠な要素であると言えるでしょう。