飲み歩く男性ED治療ナビには、毎日さまざまな方からのEDに関するお悩みが、電話やメールで寄せられています。その中でも、最近とくに顕著なのが50歳前後の男性からのご相談で、急に弱くなった、突然たたなくなったという症状の訴えです。背景にはどのようなことが関係しているのでしょうか?

50歳を境に前後2~3歳が最も危険
日々、EDに関する相談を受けていると、様々なことに気づかされますが、相談される方のご年齢をうかがううちに、あることに気づきました。50歳をボーダーラインとした前後2~3歳のご年齢で、ED症状に悩まされている方が非常に多いということです。相談者の年齢構成は常に一定というものではありませんが、2011年下半期からは増加傾向を示し、昨年末の段階で、47歳~53歳の年齢域に当てはまる方からのご相談比率は、全体の約半数に達しています。このことから、男性にとっての50歳という年齢が、性機能における一つの節目であると考えることが出来るのではないでしょうか?

2つ目の共通点 突発性
冒頭でも少しお話ししましたが、50歳前後という年齢的な共通点をお持ちのご相談者様には、さらに共通点が見受けられました。それが、症状の突発性でした。「つい最近、急にダメになった」「昨日までは何ともなかったのに」と、皆さん口を揃えて症状を訴え、落胆を隠せないご様子でした。この突発的なED症状の発現という共通点は、男性機能50歳節目問題を解消するための重要な要素かもしれません。とすれば今度は、年齢と症状の突発性が共通するのはなぜなのか?という問題について考えてみる必要がありそうです。

男性更年期障害と男性ホルモンの低下
「50歳前後」と「突発的」の繋がりをいろいろと調べてみると、これら2つの要素を含んだ病気があることが分かりました。それは、更年期障害です。一般的には更年期の女性が罹患する病気として認知されているかもしれませんが、現在では男性も同じように更年期で罹患し、突発的に症状を発現することが指摘されており、少しずつ認識され始めています。しかしながら問題は、男性更年期障害の原因が、主に体内の男性ホルモン分泌量の低下にあることや、その影響がED症状として現れることなどが、ほとんど認知されていないということではないでしょうか。もし、ご相談をされた方々が、事前に男性更年期障害のことや、その影響について知っていたとしたら、突発的な性機能の変調に直面しても、違う反応や対処できたのではないでしょうか。

どう解決するのか 克服と予防
では、男性更年期障害を克服あるいは予防するために、どのような対策を講じればよいのでしょうか。まず、現在すでに症状が現れている方については、すみやかに男性更年期障害もしくはLOH症候群の外来がある病院への受診が必要でしょう。既にアンドロゲン補充療法という治療法が、注射もしくは薬剤の塗布によって可能になっています。また、これからのために予防を考えたい方は、意識的に男性ホルモン分泌を増やす努力が必要でしょう。男性ホルモン分泌活性化のためには、日光浴、趣味への没頭、旅行などの非日常体験、亜鉛・ビタミンB1の摂取、運動と筋肉強化、規則正しい睡眠の維持などが、有効かつ不可欠だと言われています。突発的なED症状に襲われるかリスクを回避できるかどうかは、毎日の生活における心がけ次第なのかもしれません。