スペドラ(ED治療薬:アバナフィル)
スペドラは、有効成分アバナフィル200mgを含有するPDE5阻害薬で、勃起不全(ED)の治療に用いられる先発医薬品です。バイアグラ、レビトラ、シアリスに続く第4世代のED治療薬として、2013年にEMA(欧州医薬品庁)から承認を取得しています。
服用後最短15分で効果が現れ始め、約6時間にわたって持続するのが特徴です。食事の影響を受けにくいため、食前・食後を問わず服用できる点も大きな利点といえます。米国では「ステンドラ(Stendra)」の商品名で販売されています。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
スペドラの概要
- 第4世代のPDE5阻害薬として、ED(勃起不全)の治療に用いられる先発医薬品
- 服用後最短15分で効果が発現し、約6時間持続
- 食事の影響を受けにくく、食前・食後を問わず服用できる
スペドラの製造元はメナリーニ(Menarini)です。メナリーニはイタリアに本社を置くヨーロッパ最大級の民間製薬企業であり、世界100カ国以上で医薬品を展開しています。スペドラは2013年にEMA(欧州医薬品庁)の承認を取得しており、品質と安全性が公的機関によって確認された医薬品です。
| 商品名 | スペドラ(Spedra) |
|---|---|
| 内容量 | 4錠 |
| 効果・効能 | 勃起不全(ED) |
| 有効成分 | アバナフィル 200mg |
| 副作用 | ・ほてり ・頭痛 ・鼻づまり ・めまい ・動悸 等 |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | メナリーニ(Menarini) |
Atsuスペドラは、現在流通しているPDE5阻害薬の中でも特に即効性に優れた薬剤です。
臨床試験のデータでは服用後15分程度で効果の発現が認められており、従来のPDE5阻害薬と比べてタイミングを調整しやすい点が大きなメリットといえるでしょう。
また、200mg錠をピルカッターで分割して100mgや50mgとして服用することも可能です。
ただし、分割した錠剤は密閉容器で保管し、早めに使い切ってください。
ご自身の体質や効果に合わせて用量を調整しやすいのも、本剤の特徴の一つです。
スペドラはこんな方におすすめ
- ED(勃起不全)の症状に悩んでいる方
- 即効性の高いED治療薬を求めている方
- 食事のタイミングを気にせずED治療薬を服用したい方
- 他のED治療薬でほてりや頭痛などの副作用が気になった方
- 先発医薬品の品質と信頼性を重視する方
スペドラの有効成分について
スペドラの有効成分はアバナフィル(Avanafil)です。PDE5(5型ホスホジエステラーゼ)阻害薬に分類され、勃起に関わる酵素に選択的に作用して血流を改善します。
性的刺激を受けると陰茎の血管内で一酸化窒素(NO)が放出され、cGMP(環状グアノシン一リン酸)が産生されます。cGMPは血管平滑筋を弛緩させて陰茎への血流を増加させる物質ですが、PDE5という酵素がこれを分解してしまうため、EDの方では十分な勃起を維持できません。
アバナフィルはこのPDE5の働きを阻害することで、cGMPの分解を抑え、陰茎海綿体への血流を促進します。他のPDE5阻害薬と比較してPDE5に対する選択性が高く、効果の発現が速い点が特徴といえるでしょう。
AtsuアバナフィルはPDE5に対する選択性が非常に高い薬剤です。
そのため、PDE6(視覚に関与)やPDE11(筋組織に関与)など他のPDEへの影響が少なく、視覚異常や筋肉痛といった副作用が比較的起こりにくい傾向にあります。
また、アバナフィルの消失半減期は約5〜6時間であり、タダラフィル(シアリス:約17.5時間)と比べて短いため、翌日への薬効の持ち越しが少ない点もメリットの一つです。
なお、PDE5阻害薬全般に共通することですが、性的刺激がない状態では勃起は起こりません。
あくまで「性的刺激に対する勃起反応を補助する薬」であることをご理解ください。
スペドラの効果・効能
スペドラは勃起不全(ED)の治療に効果を発揮します。性行為に十分な勃起が得られない、または勃起を維持できない方に適しています。
臨床試験では、アバナフィル100mgを服用した場合に約70%以上の方で性交が可能な勃起の改善が認められています。効果は服用後15〜30分で現れ始め、約6時間にわたって持続します。
なお、スペドラはEDの根本的な原因を治療する薬ではなく、性的刺激があった場合に勃起を補助する薬です。性欲を増進させる作用はありません。
スペドラの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1/2錠(アバナフィルとして100mg) |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間以上 |
| 服用するタイミング | 性行為の約15〜30分前 |
水またはぬるま湯と一緒に服用してください。1回の最大用量は200mg(1錠)です。日本人の場合はまず50mg(1/4錠)から開始し、効果と副作用を確認したうえで100mg(1/2錠)まで増量することが推奨されています。
使用上の注意
- 1日の服用は1回までとし、次の服用まで必ず24時間以上空けてください
- 空腹時に服用すると効果の発現が早くなります
- 高脂肪食を摂った直後は効果が弱まる場合があるため、脂肪分の多い食事は控えてください
- 服用後にめまいや視覚の変化が生じる場合があるため、自動車の運転や危険を伴う機械の操作には注意してください
- 錠剤をピルカッターで分割して服用する場合は、分割した錠剤を密閉容器に入れて保管し、なるべく早めに使用してください
Atsuスペドラ200mg錠は、ピルカッターを使って分割して服用するのが一般的な使い方です。
初めて服用される方は、50mg(1/4錠)から開始されることをおすすめします。
50mgで十分な効果が得られない場合は100mg(1/2錠)に増量し、それでも不十分な場合に200mgを検討するという段階的な調整が安全です。
食事との関係については、空腹時のほうが吸収が速く効果の発現が早まりますが、通常の食事程度であれば食後の服用でも十分な効果が期待できるでしょう。
なお、分割した錠剤は割れ目から湿気を吸いやすいため、密閉容器に入れて保管し、できるだけ早く使い切ってください。
スペドラの即効性と食事の影響
スペドラの最大の特徴は、現在のED治療薬の中でもトップクラスの即効性を持つ点です。服用後約15分で効果が現れ始め、30分程度で効果のピークに達します。
440名を対象とした臨床試験では、スペドラ服用約15分後に性交を試みた場合、プラセボと比較して統計的に有意な割合で十分な勃起が得られたと報告されています。効果の持続時間は約6時間で、その間は性的刺激に応じて勃起が可能です。
食事との関係については、通常の食事であれば食前・食後を問わず服用できます。ただし、脂肪分の多い食事(高脂肪食)を摂った直後は、アバナフィルの吸収がやや遅れ、効果の発現が遅くなる場合があります。より速い効果を期待する場合は、空腹時の服用が適しているでしょう。
スペドラの警告・禁忌・副作用
警告
スペドラは性的刺激がない状態では効果を発揮しません。また、性欲を増進させる作用はありません。
4時間以上持続する勃起が生じた場合は、直ちに服用を中止し医療機関を受診してください。持続勃起症を放置すると陰茎組織の損傷につながるおそれがあります。
禁忌
以下に該当する方はスペドラを服用しないでください。
- アバナフィルまたは本剤の成分に対してアレルギー歴のある方
- 硝酸剤・NO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を使用中の方
- リオシグアト(アデムパス)を使用中の方
- 重度の肝機能障害のある方
- 低血圧(安静時血圧90/50mmHg未満)の方
- 未治療の高血圧(安静時最高血圧170mmHg超または最低血圧100mmHg超)の方
- 最近6ヶ月以内に脳卒中または心筋梗塞を起こした方
- 網膜色素変性症の方
- 未成年者
- 女性
副作用
スペドラの主な副作用は血管拡張作用に伴うもので、ほとんどが軽度かつ一時的です。薬の効果がなくなるにつれて自然に軽減します。
| 関係部位 | 主な症状 |
|---|---|
| 循環器 | ・ほてり ・潮紅 ・動悸 ・頻脈 ・低血圧 |
| 精神・神経系 | ・頭痛 ・めまい ・眠気 |
| 消化器 | ・消化不良 ・胃部不快感 ・嘔吐 |
| 呼吸器 | ・鼻づまり ・鼻咽頭炎 |
| 筋・骨格系 | ・腰痛 ・筋肉痛 |
重篤な副作用
きわめてまれですが、以下の重篤な副作用が報告されています。症状が現れた場合は直ちに服用を中止し、医療機関を受診してください。
- 持続勃起症(4時間以上持続する勃起)
- 突発性難聴
- 視力低下・視覚障害(非動脈炎性前部虚血性視神経症を含む)
- 重度の低血圧
- 失神
Atsuスペドラで報告される副作用の多くは、血管拡張作用に伴うほてり・頭痛・鼻づまりといった軽度のものです。
これらは薬の効果が消失するにつれて自然に軽減するのが一般的であり、過度にご心配いただく必要はないでしょう。
ただし、アバナフィルはPDE5への選択性が高いとはいえ、まれに視覚異常や聴覚異常が報告されています。
服用後に視界の変化や聞こえにくさを感じた場合は、速やかに使用を中止し、医療機関を受診してください。
また、4時間以上勃起が持続する場合は持続勃起症(プリアピズム)のおそれがあり、陰茎組織に不可逆的な損傷を招く危険性があるため、直ちに泌尿器科を受診する必要があります。
スペドラの他の薬との相互作用
併用しないこと
硝酸剤・NO供与剤
硝酸剤はいずれもNO(一酸化窒素)を介した血管拡張作用を持ちます。スペドラとの併用により降圧作用が過度に増強され、重度の低血圧やショックを引き起こすおそれがあります。
- ニトログリセリン(ニトロペン等)
- 亜硝酸アミル(Rush等の吸入剤を含む)
- 硝酸イソソルビド(ニトロール等)
- ニコランジル(シグマート等)
グアニル酸シクラーゼ刺激薬
cGMP経路を刺激する薬剤との併用は、相加的に血圧を低下させるおそれがあります。
- リオシグアト(アデムパス)
併用に注意すること
CYP3A4阻害薬
アバナフィルは主にCYP3A4で代謝されるため、CYP3A4を阻害する薬剤と併用するとアバナフィルの血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがあります。
- ケトコナゾール、イトラコナゾール等のアゾール系抗真菌薬
- エリスロマイシン、クラリスロマイシン等のマクロライド系抗生物質
- リトナビル等のHIVプロテアーゼ阻害薬
α遮断薬
α遮断薬との併用は、起立性低血圧のリスクを高めるおそれがあります。併用する場合はスペドラの低用量(50mg)から開始してください。
- ドキサゾシン(カルデナリン等)
- タムスロシン(ハルナール等)
降圧薬
PDE5阻害薬には軽度の降圧作用があるため、降圧薬との併用時にはさらなる血圧低下に注意が必要です。
- アムロジピン等のCa拮抗薬
- ACE阻害薬、ARB
他のED治療薬
スペドラと他のPDE5阻害薬(バイアグラ、レビトラ、シアリス等)を同時に服用しないでください。副作用が増強されるおそれがあります。
- シルデナフィル(バイアグラ)
- バルデナフィル(レビトラ)
- タダラフィル(シアリス)
スペドラの注意事項
- 服用前後の過度な飲酒は避けてください。アルコールは血管拡張作用を持つため、めまいや低血圧のリスクが高まります
- 高温多湿・直射日光を避けて室温で保管してください
- 子供の手が届かない場所に保管してください
- 使用期限を過ぎた薬は服用しないでください
- 他のED治療薬やPDE5阻害薬を含む前立腺肥大症の薬と同時に使用しないでください
- 心臓病や脳血管障害の既往がある方は、服用前に医師に相談してください
スペドラのよくある質問
スペドラとステンドラの違いは何ですか?
スペドラとステンドラは同じアバナフィルを有効成分とする同一の薬であり、地域によって商品名が異なります。スペドラはヨーロッパでの商品名で、ステンドラはアメリカ・カナダでの商品名です。
メドノアで取り扱っているスペドラは、ヨーロッパの製薬企業メナリーニ(Menarini)が製造する先発医薬品です。
スペドラは食後に飲んでも効果がありますか?
通常の食事であれば食後に服用しても十分な効果が得られます。スペドラは他のPDE5阻害薬に比べて食事の影響を受けにくいのが特徴です。
ただし、脂肪分の多い食事を摂った直後は効果の発現がやや遅くなる場合があります。より速い効果を期待する場合は、空腹時に服用するとよいでしょう。
スペドラは他のED治療薬と何が違いますか?
スペドラの最大の特徴は即効性の高さです。服用後約15分で効果が現れ始め、バイアグラ(約30〜60分)やシアリス(約30分〜2時間)と比較して速やかに作用します。
一方、持続時間は約6時間で、シアリス(約36時間)と比べると短くなります。急な場面でも対応しやすい即効性を重視する方にはスペドラが適しているといえるでしょう。
スペドラ200mgをそのまま飲んでもよいですか?
200mgは1錠分の最大用量であり、日本人の場合はまず50mg(1/4錠)または100mg(1/2錠)から始めることが推奨されます。
200mgで副作用が増強されるおそれがあるため、初回から200mgをそのまま服用するのは避けてください。効果と副作用のバランスを確認しながら、ご自身に合った用量を見つけることが大切です。
スペドラは日本で処方してもらえますか?
スペドラ(アバナフィル)は国内の医療機関で処方を受けることはできません。日本で承認されているPDE5阻害薬は、バイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)の3種類です。