バイアグラは、ファイザーが開発した世界初の経口ED治療薬です。有効成分シルデナフィルが血管を拡張し、陰茎海綿体への血流を促進することで勃起を補助する仕組みとなっています。
1998年に米国FDAの承認を受けて以来、世界中で広く使用されてきました。この記事では、バイアグラの効果・副作用・正しい服用方法・25mgと50mgの違い・ODフィルムまで詳しく解説します。
バイアグラとは?
アメリカ・ニューヨークに本社を置く製薬会社ファイザー(Pfizer)が、世界で初めてED治療の医薬品として製品化した経口ED治療薬です。
遮光や防湿を目的に錠剤表面にフィルムを施した青色のフィルムコート錠で、ひし形の剤形をしており、表面に「pfizer」と社名ロゴが刻印されているのが特徴となっています。
1998年3月に米国FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を受け、アメリカ国内で発売が開始されました。従来の専用器具や注射投与とは異なり、錠剤を服用するだけという手軽さは大変画期的で、発売直後はその効果と相まって「夢の新薬」として一大ブームを巻き起こしました。
日本国内でのバイアグラ発売
日本国内では1999年3月からファイザーの日本法人「ファイザー株式会社」より販売が開始されました。しかし国内の正規販売前に個人輸入して服用した男性が、狭心症の薬と併用したことで心停止に陥り死亡した事例が数件発生しています。
これを受けて厚生労働省は医薬品の安全性を確保するため、医師の診断・処方箋が必要となる医療用医薬品(現・処方箋医薬品)として正規販売する形をとりました。
日本国内では25mgと50mgの2つの規格のみが正規販売されています。ファイザーが海外向けに製造・販売しているバイアグラには100mg錠もありますが、100mg錠は日本国内で認可が下りていないため、国内の医療機関で処方されることはありません。
ファイザーは2016年10月から日本国内にて、水なしでも服用できるフィルム状のバイアグラ「バイアグラODフィルム」の販売も開始しました。日本国内のED治療薬としては唯一のコンパクトなフィルム型剤で、保管にも便利なことから人気を集めています。
バイアグラは保険適用外の薬価基準未収載医薬品のため、日本国内のどの医療機関でも自由診療となり、正規で入手する場合は医師の処方箋が必要です。
2013年5月に米ファイザー社が保有する日本国内でのシルデナフィルの物質特許が満了となり、2014年5月には「バイアグラ」の用途特許も満了しました。これにより日本国内でもジェネリック医薬品(後発医薬品)の販売が可能となっています。ただしジェネリック薬であっても、日本国内では医師の処方箋が必要な処方箋医薬品となります。
バイアグラの名前の由来
バイアグラの語源は諸説あり、正式なものは不明ですが、大きく分けて以下3つの説が有力といわれています。
ナイアガラの滝説
活力に満ちたという意味の「vital」と、ナイアガラの滝「Niagara」の2つの単語を組み合わせた造語という説です。ナイアガラの滝のように生命力が激しくあふれ出るという意味合いが込められているとされています。
タージ・マハル説
インドのアーグラにある世界遺産タージ・マハルの建造者、ムガル帝国皇帝のシャー・ジャハーンは正室・側室を合わせて10人以上、こどもも20人前後いたといわれる精力的な人物でした。その王の精力にあやかり、町の名前と合わせて「by アーグラ」をもじったという説です。
トラ説
サンスクリット語で虎を意味する「ヴャーグラ」を元に変化してバイアグラとなったという説もあります。トラの力強さがバイアグラの効果・作用を連想させるからともいわれていますが、上記2つの説とともに正確な由来は分かっていないのが現状です。
バイアグラの歴史
1990年代前半、狭心症の治療薬として、後のバイアグラの有効成分となるシルデナフィルの研究・開発がイギリスの「ファイザー・サンドイッチ研究開発」で開始されました。
血管障害に対する研究などが進められましたが、第一相臨床試験でのシルデナフィルの狭心症に対する効果は研究チームの期待に届かず、臨床試験の中止が決定されました。研究チームが被験者に残った試験薬の返却を求めたところ、ほとんどの被験者が返却を拒否しました。
不思議に思った研究チームが理由を調査した結果、この試験薬に男性の勃起を促進させる作用があることが判明しました。そこでファイザーはシルデナフィルを狭心症の薬としてではなく、ED治療薬として世界で初めて1998年に販売を開始したのです。
狭心症治療薬の研究中にシルデナフィルの勃起促進作用が発見されたのはまさに偶然でしたが、この偶然の産物が人類のED治療に革命をもたらしたといっても過言ではありません。
またシルデナフィルには男性機能に限らず、血管の拡張を促す作用も確認されており、慢性心不全や肺高血圧症などのさまざまな疾患への効果が研究されています。2008年4月には米ファイザーがこの作用を元に、日本でも難病に指定されている肺動脈性肺高血圧症の治療薬「レバチオ」の販売を開始しました。
バイアグラの有効成分
バイアグラはシルデナフィル(一般名:シルデナフィルクエン酸塩)を主な有効成分としています。
シルデナフィルクエン酸塩は白色の結晶性の粉末で、N,N-ジメチルアセトアミドに溶けやすく、水やメタノールにはやや溶けにくい性質をもっています。水に溶けやすい性質を有効成分としているレビトラに比べると即効性は少々劣りますが、シアリスよりは効果が早く出るといわれています。
噛み砕いた方が早く効きそうなイメージがありますが、実際は噛み砕いても胃に入れるのも溶け出す時間に大差はありません。かなり苦味が強いため、そのまま水で服用するのがおすすめです。
なお、シルデナフィル自体がED治療や肺動脈性肺高血圧症の治療に用いられる成分であり、ファイザーが商品名として商標登録したものが「バイアグラ」です。
添加物について
バイアグラにはシルデナフィル以外にも、効率的に作用させるための添加物として結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン、青色2号が配合されています。
ジェネリック薬は有効成分こそバイアグラと同じですが、これらの添加物が異なります。ただし添加物の違いで効果に差が出ることはないとされています。
日本国内での「正規品」
日本国内では有効成分のシルデナフィル含有が25mgと50mgの2種類の規格のみが厚生労働省に認可された「正規品」となります。例えば50mg錠の場合、含有しているシルデナフィルクエン酸塩は70.32mgで、そのうち有効成分であるシルデナフィルが50mg含まれています。
シルデナフィル100mgを含有するバイアグラは海外では販売されていますが、日本国内では未認可です。また製造元のファイザーは最大100mg規格までしか世界販売していないため、もし150mgや200mg規格のバイアグラが販売されていた場合は偽造品と判断できます。
バイアグラの25mgと50mgの違い
バイアグラの有効成分シルデナフィルの含有量の違いだけで、他の成分に違いはありません。有効成分量が多い分、25mg錠よりも50mg錠の方が強い効果が期待できます。
作用する持続時間にも違いがあり、25mg錠が約4〜5時間、50mg錠が約5〜6時間と、50mg錠の方がやや長くなっています。
金額面では50mg錠が25mg錠の2倍になるわけではないため、50mg錠をピルカッター等で半分に割って服用する方も多いようです。ただし普通のハサミ等で無理に割ると錠剤が粉々になることがあるため、市販のピルカッターを使用すると綺麗に割ることができます。
バイアグラの100mg錠
海外ではファイザーより100mg規格のバイアグラが正規販売されていますが、日本国内では25mgと50mgの2規格のみ厚生労働省に認可されています。そのため日本国内の医療機関で処方されることはなく、インターネット等で入手したとしても日本国内正規品とは認められていません。
バイアグラの効果と作用
バイアグラは勃起不全(ED)の治療に効果のある医薬品で、勃起を抑制する酵素の働きを阻害することで勃起を促進させる有効成分シルデナフィルを含有しています。
男性器の勃起は非常に複雑なメカニズムで成り立っており、神経や血管が正常に働いたうえで、勃起に関わるさまざまな物質が放出されることで起こります。
勃起の流れ
視覚的・直接的な性的刺激を受けると、脳の中枢神経に性的興奮が起こり、それが脊髄神経を通って男性器へ伝わります。体内に一酸化窒素が放出されることで血管がゆるみ始め、スポンジ状の海綿体の平滑筋も弛緩して多量の血液が流れ込みます。血液の圧力によって海綿体が硬くなり、勃起が起こります。
勃起時には体内でサイクリックGMP(グアノシン一リン酸)という血管拡張物質が細胞内で増加し、海綿体の平滑筋を弛緩させています。一方で海綿体には、これを分解するPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素も多く存在します。
PDE5の働きにより、射精後や性的興奮が収まると勃起は収束します。しかしPDE5が増えすぎると、勃起を維持するサイクリックGMPまで分解されてしまい、EDにつながります。
バイアグラをはじめとするED治療薬は、このPDE5の働きを抑制してサイクリックGMPを増加させ、勃起を起こしやすい状態へと促す医薬品です。
EDには大きく分けて「器質性のED」「心因性のED」「薬剤性のED」の3種類が存在するといわれています。
器質性のED
器質性EDとは、身体にある何らかの原因によって物理的に勃起ができないEDをいいます。主な原因は以下の3つです。
血管の障害によるもの
加齢による血管の老化で血管壁の弾力性が失われ、十分な血液を海綿体に送り込めなくなる障害です。糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病による動脈硬化や、前立腺がん・直腸がんなどの外科手術による血管損傷も原因となります。
神経障害によるもの
糖尿病性神経症・脳卒中・パーキンソン病・多発性硬化症などにより、性的刺激を伝える中枢神経や末梢神経が阻害されてEDとなる場合があります。
内分泌機能の低下によるもの
精巣で作られる男性ホルモン「テストステロン」の低下によるEDです。テストステロンは性欲や勃起力、精子の生成などの性機能維持に重要な役割を担っています。
心因性のED
心因性のEDは身体の機能自体には問題がなく、心理的・精神的な要因で起こるEDです。うつ病や統合失調症のような精神疾患だけでなく、仕事のストレスや夫婦関係の問題、幼少期のトラウマなど原因は多岐にわたります。
1人で解決しようとせず専門家に相談しED治療薬を試すことも重要ですが、パートナーに悩みを打ち明け、二人で協力して克服することも大切です。
薬剤性のED
普段から常用している薬の副作用が原因で起きるEDです。精神安定剤・抗うつ薬・睡眠薬・向精神薬を服用している方や、降圧剤・高脂血症治療薬・胃潰瘍治療薬などを長期的に服用している方に多くみられます。
バイアグラは媚薬ではありません
バイアグラは服用しただけで勃起を起こす薬ではなく、性的興奮を増大させる作用や性欲増進作用はありません。性的刺激があってはじめて勃起に至り、バイアグラはあくまで勃起を補助する医薬品です。
効果に満足できない場合
バイアグラを服用しても十分な効果が得られない場合、食後に服用していることが原因であるケースが多いようです。また糖尿病や高血圧の治療薬の副作用でEDになった方の中には、50mg錠1つでは効果が不十分な場合もあります。
その場合は医師の指示のもとで用量を調整することが可能です。「バイアグラは効かないが、レビトラなら効く」という方もいるため、医師と相談のうえで服用する薬を変えてみるのも選択肢の一つです。
バイアグラの作用時間
25mg錠で約4〜5時間程度、50mg錠で約5〜6時間程度の作用時間が期待できます。
同じED治療薬のレビトラやシアリスと比べると作用時間は短いですが、服用後の効果発現が早いため、短時間で効果を発揮したい場合に適しています。
服用後、空腹時なら約30分程度、通常なら1時間程度で体内に成分が吸収されるため、性行為の1時間前に服用するのが最適なタイミングといわれています。
レビトラやシアリスに比べてバイアグラは食事の影響を最も受けやすいとされています。食後に服用すると空腹時と比べて効果がかなり低下し、効果の発現も遅れます。最悪の場合、効果が半減する可能性もあるため、空腹時もしくは食後2時間程度のインターバルをあけてから服用することが推奨されています。
食後2時間のインターバルをあけたとしても、脂質の多い食べ物を摂取していた場合は成分の吸収が妨げられます。服用前に食事をする場合は、あっさりとしたものを中心に摂るよう工夫が必要です。
バイアグラの副作用
バイアグラには「顔のほてり」「目の充血」「頭痛」「動悸」などの副作用が確認されています。特に「顔のほてり」や「目の充血」は服用した方のほとんどに表れる症状ですが、バイアグラの血管拡張作用によるものであり、効果が出始めたサインと捉えて問題ありません。
これらの症状は服用後30〜40分ほどで出始めます。他にも鼻づまりや、光に過敏になって色が変化して見える症状が出る方もいます。バイアグラの作用時間内(5時間前後)にこれらの症状が治まれば特に問題はありませんが、長期的に服用して眼に影響が出ている場合は眼科検診も含めて医師に相談してください。
頭痛
普段からお酒を飲むと頭痛が起こる方は、バイアグラ服用時にも同様の頭痛を発症する可能性が高いとされています。頭痛がひどい場合は、ロキソニンなどの市販の頭痛薬を併用しても問題ありません。
胸焼け
バイアグラ服用時に胸焼けが起こることがあります。これはバイアグラが男性器の海綿体平滑筋以外の平滑筋を弛緩させることがあるためです。胃の内容物が逆流しないよう働く平滑筋が弛緩されることで、胃酸が逆流して胸焼けなどの不快感が生じます。
このような症状が起きた場合は、市販の胃腸薬や胃酸を抑える薬を服用して問題ありません。
重篤な副作用
症例自体は少ないものの、重篤な副作用が報告された事例も存在します。失神や感染症、最悪の場合は心筋梗塞など命に関わる症状もあり、上記以外の異常な症状が表れた場合は即座に服用を中止し、医師の診察を受けてください。
また、4時間以上勃起状態が続く場合は持続勃起症の可能性があり、男性器の損傷や勃起機能の永続的な喪失につながるおそれがあるため、すぐに医師に連絡してください。
副作用を抑えるには
副作用を抑える対処法として、有効成分の用量を減らして服用する方法があります。50mg錠で頭痛や胸焼けが起こる場合は25mg錠に変更する、もしくは50mg錠をピルカッターで半分に割って服用するなどの方法が有効です。
バイアグラと心臓の因果関係
バイアグラが心臓に悪影響を及ぼすと考える方も多いようですが、これはバイアグラの日本発売前に個人輸入で入手した方が、正確な服用方法や併用禁忌薬の知識がない状態で服用し、命を落としてしまった事例が大きく報道されたことが原因と考えられます。
バイアグラ自体は血管を拡張する効果があるだけであり、服用が直接心臓に負担をかけることはありません。元々狭心症の治療薬として研究されていた経緯があり、実際には血管拡張による血圧低下効果で心臓への負担を軽減する作用もあるといえます。
ただし狭心症の方がバイアグラを服用する場合は、性行為自体が可能な状態かどうかを主治医に確認することが必要です。硝酸イソソルビドやニトログリセリンを主成分とする硝酸剤との併用は、両方の血管拡張作用の相乗効果で血圧が急激に低下し、命に関わる危険があります。
バイアグラの女性への効果
バイアグラは男性の勃起不全を改善させるED治療薬であるため、女性には基本的に効果がないとされています。しかし最近の臨床試験では、血管を拡張して血流を良くするバイアグラの基本作用により、女性への効果も研究されています。
女性が服用することで血流が促進され、女性器の神経が過敏になり、性的感度が向上するケースも報告されています。ただしこれらはあくまで非公式な見解であり、ファイザー社も公式にはそのような効果を明言していません。
女性用バイアグラ?
2015年にアメリカのFDAによって、いわゆる「女性用バイアグラ」ともいうべき治療薬が認可されました。スプラウト・ファーマシューティカルズ社が開発した「フリバンセリン」は、女性の性的欲求低下障害を改善する効果があるとされています。
しかし強い眠気や吐き気、最悪の場合は失神するという副作用が問題視されており、日本の厚生労働省は認可していません。
バイアグラの保存方法
バイアグラは錠剤がシートに入ったままの状態であれば、製造から5年程度が使用期限とされており、比較的長期の保管が可能です。ただし5年というのはあくまで未開封が条件のため、開封後はできるだけ早めに服用してください。
シートのままの保存法
基本的に直射日光を避けて室温で保存してください。冷蔵庫に入れる方もいるようですが、取り出した際に温度差でシート内が湿気を帯びてしまう可能性があるため、暗い場所で室温保存がベストです。
シートから取り出した後の保存法
シートから錠剤を取り出して保存する場合は使用期限が短くなりますが、高温多湿を避けて保存すれば1年程度は劣化なく使用できます。
錠剤を割った際の保存法
ピルカッター等で錠剤を割った残りを保存する場合は、割った錠剤をラップ等で包み、空気に触れるのを防いでください。半分に割ったバイアグラは表面の青いコーティングが切断面で剥がれているため、湿気を含みやすくなっています。
密閉容器で保管したとしても、夏なら1週間程度、冬なら2週間前後を目安に服用するようにしてください。
バイアグラ服用時の注意点
バイアグラは服用後約30分〜1時間で体内に吸収されて効果が出始めるため、性行為の1時間前に服用するのが適切なタイミングです。空腹時の服用が推奨されており、食後に服用すると効果がかなり減少します。
飲み方
水で服用するのがベストですが、水がない場合はお茶や清涼飲料水で飲んでも問題ありません。ただし牛乳など脂肪分を含む飲み物は、薬の吸収を妨げる可能性があるため避けてください。
またグレープフルーツジュースとの併用は危険です。グレープフルーツジュースは血中濃度を高め、バイアグラの副作用が出やすくなる可能性があります。
アルコールとの服用
アルコール飲料と一緒に服用しても大きな問題はありません。適量のアルコールはリラックス効果が期待でき、バイアグラの効果を促すこともあります。
しかし一定以上のアルコールを摂取すると、脳からの神経伝達が妨げられて勃起自体ができなくなる逆効果が生じるため注意が必要です。
噛み砕くと効果が早い?
バイアグラは胃酸と体温の働きで十分溶けるため、噛み砕いて飲んでも効果の発現が早まることはありません。胃で数分で溶けてしまうので、かなり苦味の強いバイアグラをわざわざ噛み砕く必要はないといえます。
バイアグラはあくまで勃起機能をサポートするED治療薬であり、1日1回の服用を守ってください。次回服用までは最短でも24時間以上のインターバルをあける必要があります。
服用が認められない場合
以下のような持病や薬の服用を行っている方は、バイアグラの服用が認められていない場合があります。
以前にバイアグラ服用でアレルギーを起こした方
「かゆみ」「発疹」などの過敏反応が起きた方は服用にご注意ください。
硝酸薬や一酸化窒素供与剤を使用中の方
硝酸イソソルビドやニトログリセリンなどの硝酸剤を使用している方は絶対にバイアグラを服用しないでください。急激な血圧低下により、命に関わる危険があります。
心臓に関わる持病がある方
狭心症や重度の心血管系障害・心不全などがある方は、性行為自体が危険行為と考えられています。
脳血管に疾患のある方
脳梗塞や脳出血などの疾患がある方は、血圧低下が脳循環の低下に結びつく可能性があります。
重度の肝機能障害のある方
バイアグラは主に肝臓で代謝されるため、重い肝機能障害がある方は血漿中濃度が増大する可能性があります。
抗不整脈薬(塩酸アミオダロン)を使用中の方
塩酸アミオダロンを服用している方のバイアグラ服用は認められていません。
上記以外にも、腎臓や肝臓の疾患・赤血球の異常・白血病・多発性骨髄腫・薬物アレルギー・十二指腸潰瘍・遺伝性の目の疾患のある方や、他のED治療薬や既に服用している薬がある方は、医師や薬剤師にご相談ください。
バイアグラの飲食時の服用について
バイアグラの有効成分は胃で溶けた後、十二指腸・小腸を経て腸で吸収されます。脂質の高い食事を摂取した後に服用すると、腸に脂の膜が張って有効成分が吸収されにくくなるため、空腹時の服用が推奨されています。
食後に服用するとき
食後にバイアグラを服用する場合は、揚げ物や焼肉などの脂質の高い食事をなるべく避け、お蕎麦やサラダなど比較的さっぱりとした食事を心がけてください。腹七分目程度に抑え、食後2時間程度のインターバルをあけてから服用すると、より高い効果が期待できます。
逆に、空腹時にバイアグラを服用して有効成分を吸収させた後であれば、食事をしても効果に影響はありません。
飲酒した時
適量のアルコールはリラックス効果により、バイアグラの効果を促すことがあります。しかし飲みすぎると勃起や射精ができにくくなる逆効果が生じるため注意が必要です。
低血圧の方がバイアグラとアルコールを併用すると、血管拡張作用の相乗効果で血圧がさらに低下し、貧血気味になってふらつく場合があります。低血圧気味の方はお酒との併用を避けてください。
バイアグラの処方
クリニックや医療機関によって異なりますが、一般的なバイアグラ処方の流れは以下の通りです。
- クリニックまたは医療機関に来院:事前予約が必要な場合と不要な場合があるため、WEBサイト等で事前に確認するのがおすすめです。
- 問診票の記入:現在服用している薬があれば合わせて記載します。バイアグラと併用できない薬を既に服用している場合があるため、正確に記載することが重要です。
- 問診:医師またはカウンセラーによる問診が行われます。バイアグラの服用方法や注意点の説明があり、不明点があれば遠慮なく質問してください。
- 処方:ほとんどのクリニックでは、問診終了後に速やかにバイアグラが処方されます。
2回目以降の処方
一度診察を受けた場合、2回目以降は特に問診を行わないクリニックも多いようです。以前の使用で問題がなければ、数分で処方されることもあります。
遠隔診療
最近ではパソコンやスマートフォンを使った遠隔診療サービスを導入しているクリニックも増えています。専用のWEBサイトやアプリで医師とビデオ通話による問診を受けることができ、薬は指定の住所に配送されます。
バイアグラの費用面
バイアグラの処方は自由診療のため、クリニックや医療機関によって価格が異なります。一般的な価格帯は以下の通りです。
| 規格 | 価格帯(1錠あたり) |
|---|---|
| 25mg | 1,000円〜1,300円前後 |
| 50mg | 1,500円〜2,000円前後 |
バイアグラのジェネリックの価格
ジェネリック薬は開発費が抑えられているため、先発品のバイアグラよりも価格が安く設定されています。50mg規格のジェネリックは1錠1,000円程度で、バイアグラより7〜8割安い価格で販売されていることもあります。効果・作用はバイアグラと変わらないため、治療費を抑えたい方はジェネリック薬を選択するのも有効です。
薬剤以外の費用
クリニックによってはバイアグラの料金に加えて、診察時の受診料が別途必要となる場合があります。一般的に5,000円〜10,000円程度とされているため、事前にクリニック等へ問い合わせておくのがおすすめです。
バイアグラODフィルム
ファイザーが2016年9月に厚生労働省の認可を受けたフィルム状のバイアグラで、日本国内のED治療薬としては初めてのフィルム型薬剤です。有効成分は錠剤型と同じシルデナフィルで、規格も25mgと50mgの2種類が販売されています。
高い携帯性
OD剤のため水なしで服用でき、錠剤よりも手軽です。最大の特徴は薄いフィルム状の形状で、財布や名刺入れに入れて持ち運べる携帯性の高さにあります。アルミ包装されており、サイズは一般的な名刺の約半分程度です。
効果や副作用
形状が異なるだけで、効果や副作用は錠剤のバイアグラと変わりありません。
錠剤との違い
通常のバイアグラ錠剤と比べると使用期限が3年程度とやや短いですが、その他の点ではほとんど変わりません。舌の上に乗せて唾液で溶かして服用するのが基本ですが、水と一緒に服用しても問題なく、むしろ水と一緒に服用すると最高血中濃度がやや高くなるともいわれています。
服用の注意点
基本的には錠剤のバイアグラと同じ注意点が適用されます。性行為の1時間前に服用し、次回服用まで24時間以上のインターバルをあけてください。
フィルム状のため濡れた手で開封すると薬剤が溶けてしまう点に特に注意が必要です。また、口の中で溶かしただけでは効果がないため、唾液や水でしっかりと飲み込んでください。