アルグレートM(アレルギー性鼻炎治療薬:フェキソフェナジン / モンテルカスト)
アルグレートMは、第2世代抗ヒスタミン薬フェキソフェナジン120mgとロイコトリエン受容体拮抗薬モンテルカスト10mgを1錠に配合した抗アレルギー薬です。ヒスタミンとロイコトリエンの両方を同時にブロックするため、くしゃみや鼻水だけでなく鼻づまりにも効果を発揮します。
1日1回の服用で済むため利便性が高く、フェキソフェナジンは脳内移行が少ない第2世代抗ヒスタミン薬であることから、比較的眠気が出にくい点も特徴です。花粉症シーズンの服薬負担を軽減したい方にとって、有力な選択肢といえるでしょう。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
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Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
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アルグレートMの概要
- フェキソフェナジン120mgとモンテルカスト10mgを1錠に配合した抗アレルギー薬
- くしゃみ・鼻水と鼻づまりの両方に1錠でアプローチできる
- 1日1回の服用で24時間効果が持続する
- 眠気が出にくい第2世代抗ヒスタミン薬を採用している
- ヒーリングファーマ(Healing Pharma)製
アルグレートMの製造元はヒーリングファーマ(Healing Pharma)です。インドに拠点を置く製薬会社であり、ジェネリック医薬品を中心に幅広い製品を製造・販売しています。
| 商品名 | アルグレートM(Algreat M) |
|---|---|
| 内容量 | 10錠 |
| 効果・効能 | ・アレルギー性鼻炎(季節性・通年性) ・蕁麻疹 ・皮膚疾患に伴うそう痒 ・気管支喘息の予防 |
| 有効成分 | ・フェキソフェナジン塩酸塩 120mg ・モンテルカストナトリウム 10mg |
| 副作用 | ・頭痛 ・眠気 ・腹痛 ・嘔気など |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | ヒーリングファーマ(Healing Pharma) |
AtsuアルグレートMは、日本で広く使用されているアレグラ(フェキソフェナジン)とシングレア/キプレス(モンテルカスト)の有効成分を1錠にまとめた配合剤です。
「抗ヒスタミン薬だけでは鼻づまりが十分に改善しない」というのは花粉症の方からよく伺う悩みですが、これはヒスタミンとは別の炎症物質であるロイコトリエンが鼻閉に深く関与しているためです。
モンテルカストがこのロイコトリエンの作用をブロックすることで、鼻閉症状の改善が期待できるでしょう。
アルグレートMはこんな方におすすめ
- 花粉症でくしゃみ・鼻水と鼻づまりの両方に悩んでいる方
- 抗ヒスタミン薬だけでは鼻づまりが十分に改善しない方
- 1日1回の服用でアレルギー症状を管理したい方
- 眠気の少ないアレルギー薬を探している方
- 通年性のアレルギー性鼻炎で長期的な服薬管理が必要な方
アルグレートMの有効成分について
アルグレートMにはフェキソフェナジン塩酸塩120mgとモンテルカストナトリウム10mgの2種類の有効成分が含まれており、それぞれ異なるメカニズムでアレルギー症状に作用します。
フェキソフェナジンは第2世代のH1受容体拮抗薬に分類されます。アレルギー反応の際に放出されるヒスタミンが受容体に結合するのを阻害し、くしゃみ・鼻水・目のかゆみといった症状を抑えます。第1世代の抗ヒスタミン薬と異なり、脳内への移行が少ないため眠気が出にくいのが特徴です。
モンテルカストはロイコトリエン受容体拮抗薬に分類されます。ロイコトリエンはヒスタミンとは別の炎症性メディエーターであり、気管支の収縮や鼻粘膜の腫脹を引き起こします。モンテルカストはこのロイコトリエンの作用を遮断し、特に鼻づまりや気管支喘息の症状改善に寄与する成分です。
Atsuフェキソフェナジンは日本でもアレグラとして広く処方されている成分であり、モンテルカストはシングレア(MSD社)またはキプレス(杏林製薬)の有効成分として知られています。
アレルギー反応においてヒスタミンがくしゃみ・鼻水・かゆみを引き起こすのに対し、ロイコトリエンは鼻粘膜の血管透過性亢進と浮腫を通じて鼻閉を悪化させます。
これら2つの異なる炎症経路を同時にブロックできる点が、配合剤としての最大の利点です。
実際、アレルギー性鼻炎の診療ガイドライン(鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版)でも、中等症以上の鼻閉型では抗ヒスタミン薬とロイコトリエン受容体拮抗薬の併用が推奨されており、アルグレートMはこの治療方針に沿った構成といえるでしょう。
アルグレートMの効果・効能
アルグレートMは以下の症状に対して効果が期待できます。
- 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症によるくしゃみ・鼻水・鼻づまり)
- 通年性アレルギー性鼻炎(ダニ・ハウスダストなどによる慢性的な鼻炎症状)
- 蕁麻疹
- 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・アトピー性皮膚炎など)
- 気管支喘息の予防(軽度〜中等度)
フェキソフェナジンがヒスタミンによるくしゃみ・鼻水・皮膚のかゆみを抑え、モンテルカストがロイコトリエンによる鼻づまりや気道の炎症を軽減します。2つの成分が異なる経路で作用するため、単剤よりも幅広いアレルギー症状をカバーできます。
花粉症では、アレルゲンが飛散し始める時期もしくはその少し前から服用を開始し、シーズンが終わるまで継続することで、症状を効果的に抑えられるとされています。開始時期の目安は地域や花粉の種類によって異なるため、過去の飛散情報や医師の助言を参考にしてください。
アルグレートMの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1錠 |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間 |
| 服用するタイミング | 就寝前 |
アルグレートMは1日1回、就寝前に1錠を水またはぬるま湯で服用してください。15歳以上が対象です。
使用上の注意
- 食後すぐの服用は薬の吸収を遅らせる場合があります。食後に服用する場合は、食後2〜3時間ほど空けてから服用してください。
- 万が一飲み忘れた場合は、気づいた時点で1錠を服用してください。ただし、次の服用時間が近い場合は飲み忘れた分は飛ばし、いつも通りのスケジュールに戻してください。
- 2回分を一度に服用しないでください。
- 効果が感じられない場合でも、長期間にわたって漫然と服用を続けることは避けてください。
Atsu就寝前の服用が推奨されているのは、モンテルカスト成分の特性によるものです。
モンテルカストの国内添付文書(シングレア/キプレス)でも就寝前の服用が指定されており、夜間から早朝にかけて血中濃度が維持されることで、朝方に起こりやすい「モーニングアタック」(起床時のくしゃみ・鼻水の発作)を効果的に抑えることが期待できます。
フェキソフェナジンは「脳内H1受容体占拠率がほぼゼロ」とされる非鎮静性の抗ヒスタミン薬であり、添付文書上でも自動車運転に関する注意喚起がない数少ない抗ヒスタミン薬の一つです。
ただし、個人差はあるため、服用開始後はご自身の体調を確認するようにしましょう。
なお、フェキソフェナジン単剤(アレグラ)の用法は1回60mgを1日2回ですが、アルグレートMではフェキソフェナジン120mgを1日1回で服用する設計となっている点にご留意ください。
アルグレートMの配合剤としてのメリット
アルグレートMは、フェキソフェナジン(アレグラの有効成分)とモンテルカスト(シングレアの有効成分)を1錠に配合した薬剤です。この2つの成分を1錠で摂取できることには、以下のメリットがあります。
2つの作用機序による相乗的な効果
アレルギー性鼻炎の症状は、ヒスタミンとロイコトリエンという2つの化学伝達物質によって引き起こされます。ヒスタミンは主にくしゃみや鼻水の原因となり、ロイコトリエンは鼻粘膜の腫脹による鼻づまりに関与します。
アルグレートMはこれらの両方の経路を同時にブロックするため、抗ヒスタミン薬単剤では改善しにくい鼻づまりに対しても効果が期待できます。
服薬管理の簡素化
フェキソフェナジンとモンテルカストを別々に処方された場合、それぞれの用法・用量に従って管理する必要があります。アルグレートMなら1日1回1錠で済むため、飲み忘れのリスクが大幅に減少します。
花粉症シーズンは数か月に及ぶこともあり、長期間の服薬管理が必要です。鼻炎と喘息を同時に管理できる可能性がある点は、配合剤ならではの利点といえます。
花粉症と喘息の併発への対応
統計調査によると、喘息の方の約3分の2にアレルギー性鼻炎が、アレルギー性鼻炎の方の約3分の1に喘息の症状が確認されています。アルグレートMはモンテルカストの気管支喘息予防効果により、鼻炎と喘息を同時に管理できる可能性があるでしょう。
アルグレートMの警告・禁忌・副作用
警告
- モンテルカスト成分に関連して、まれに精神神経系の症状(悪夢、不眠、不安、興奮、攻撃性、抑うつ気分、自殺念慮など)が報告されています。このような症状が現れた場合は直ちに服用を中止し、医師にご相談ください。
- 眠気を催すことがあるため、自動車の運転など危険を伴う機械の操作には注意してください。
禁忌
- フェキソフェナジンまたはモンテルカストに対して過敏症の既往歴がある方は服用すべきではありません。
- 他のアレルギー用薬(皮膚疾患用や鼻炎治療用を含む)との併用は避けるべきです。
- 抗ヒスタミン薬を含む内服薬(かぜ薬・乗り物酔い薬・せき止め薬・催眠鎮静薬など)との併用は避けてください。
副作用
アルグレートMの服用により、以下の副作用が報告されることがあります。
| 関係部位 | 主な症状 |
|---|---|
| 精神神経系 | ・頭痛 ・眠気 ・めまい ・疲労、けん怠感 ・不眠、悪夢 |
| 消化器 | ・腹痛 ・嘔気 ・下痢、消化不良 ・口渇 |
| 肝臓 | ・ALT(GPT)上昇 ・AST(GOT)上昇 ・γ-GTP上昇 |
| 過敏症 | ・発疹 ・蕁麻疹 ・そう痒 ・潮紅 |
| 循環器 | ・動悸 ・血圧上昇 |
| 筋骨格系 | ・筋痛 ・関節痛 |
| その他 | ・味覚異常 ・月経異常 ・浮腫 |
重篤な副作用
頻度は非常にまれですが、以下の重篤な副作用が報告されています。異常を感じた場合は直ちに服用を中止し、医療機関を受診してください。
- アナフィラキシーショック(蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下など)
- 血管浮腫(顔面・唇・舌・咽頭の腫脹)
- 劇症肝炎、黄疸(倦怠感、食欲不振、皮膚や白目の黄染)
- 無顆粒球症、血小板減少
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑
Atsuフェキソフェナジンとモンテルカストはいずれも長い使用実績を持ち、安全性のプロファイルが確立された薬剤です。
日常的に報告される副作用の多くは頭痛や軽度の消化器症状であり、重篤な副作用の頻度はきわめて低いといえます。
ただし、モンテルカストについては2020年にFDA(米国食品医薬品局)が精神神経系の副作用(不眠、悪夢、不安、抑うつ、攻撃性、自殺念慮など)に関する枠囲み警告(Boxed Warning)を追加しています。
日本のシングレア/キプレスの添付文書でも同様の注意喚起が記載されているため、服用中に気分の落ち込みや行動の変化を感じた場合は速やかに医師へご相談ください。
なお、これらの精神神経系副作用は頻度としてはまれであり、多くの方は問題なく服用できます。
過度に心配する必要はありませんが、異変を感じた際に早期に対応できるよう、ご家族にも服用していることを伝えておくとより安心でしょう。
アルグレートMの他の薬との相互作用
アルグレートMは一部の薬剤と相互作用を起こす可能性があります。現在服用中の薬がある方は、事前に確認してください。
併用しないこと
他の抗ヒスタミン薬を含む内服薬
かぜ薬、乗り物酔い薬、せき止め薬、催眠鎮静薬などには抗ヒスタミン成分が含まれていることがあります。アルグレートMとの重複により、眠気やめまいなどの副作用が強まるおそれがあります。
- アルグレートM服用期間中は、他のアレルギー用薬(鼻炎治療薬・皮膚疾患用薬を含む)を併用しないでください。
- 市販のかぜ薬を購入する際は、抗ヒスタミン成分が含まれていないか確認してください。
併用に注意すること
制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)
制酸剤に含まれるアルミニウムやマグネシウムは、フェキソフェナジンと結合して薬の吸収を低下させることがあります。
- 胃薬などの制酸剤を服用する場合は、アルグレートMとの服用間隔を十分に空けてください。
エリスロマイシン
マクロライド系抗生物質のエリスロマイシンは、フェキソフェナジンの血中濃度を上昇させることが報告されています。
- エリスロマイシンを処方されている場合は、アルグレートMの服用について医師にご確認ください。
フェノバルビタール
抗てんかん薬のフェノバルビタールは、モンテルカストの血中濃度を低下させる可能性があります。
- フェノバルビタールを服用中の方は、アルグレートMの効果が減弱するおそれがあるため、医師にご相談ください。
グレープフルーツジュース
グレープフルーツジュースはフェキソフェナジンの吸収に影響を与え、薬の効果を弱める可能性が報告されています。
- アルグレートMの服用前後はグレープフルーツジュースの摂取を避けてください。
アルグレートMの注意事項
- 妊娠中または妊娠している可能性のある方は、服用前に医師にご相談ください。
- 授乳中の方は、服用期間中は授乳を避けてください。
- 高齢の方(65歳以上)は、副作用が強く現れる場合があるため注意が必要です。
- 15歳未満の方には適しておりません。
- 服用後の過度な飲酒は避けてください。アルコールにより副作用が強まるおそれがあります。
- 倦怠感や黄疸などの症状がみられる場合は、肝機能検査を受けてください。
- 高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所で保管してください。
- 使用期限を過ぎた薬は服用しないでください。
アルグレートMのよくある質問
アルグレートMはアレグラと何が違いますか?
アレグラにはフェキソフェナジンのみが含まれていますが、アルグレートMにはフェキソフェナジンに加えてモンテルカストも配合されています。モンテルカストはロイコトリエン受容体拮抗薬であり、アレグラだけでは改善しにくい鼻づまりの症状に対しても効果が期待できます。
また、アレグラは1日2回の服用が基本ですが、アルグレートMは1日1回の服用で済むため、服薬管理の負担も軽減されます。
アルグレートMを服用すると眠くなりますか?
フェキソフェナジンは第2世代の抗ヒスタミン薬であり、脳内への移行が少ないため眠気が出にくいとされています。海外の実車走行試験においても、フェキソフェナジン服用後の運転能力への影響はほぼ認められていません。
ただし、眠気の感じ方には個人差があります。服用開始後は自動車の運転などに注意し、ご自身の体調を確認してください。
花粉症のシーズン以外にも服用できますか?
通年性アレルギー性鼻炎(ダニ・ハウスダストなどが原因)の方は、花粉シーズン以外でも継続して服用できます。モンテルカスト成分は長期投与に関する安全性データが蓄積されており、継続服用に適しています。
ただし、長期にわたる服用は医師の監督下で行うことが大切です。定期的に症状の変化を確認しながら服用を続けてください。
アルグレートMは喘息にも効果がありますか?
モンテルカスト成分には気管支喘息の予防効果があります。ロイコトリエンによる気管支の収縮を抑えることで、軽度から中等度の気管支喘息の発作を予防する働きがあるとされています。
ただし、すでに発症している喘息発作を止める薬ではありません。発作時には別途、気管支拡張薬などの治療薬が必要です。