カキ勃起やEDに深く関わっている男性ホルモン(アンドロゲン)は、食べ物からも補えることが分かっており、特に亜鉛がよいとされています。男性ホルモンを高めるために、意識的に摂取している方も多いことでしょう。しかし、栄養素としての亜鉛の摂取には、気を付けなければならないポイントがあるようです。

亜鉛を含む食材の代名詞
亜鉛を多く含む食材の代名詞といえば牡蠣が有名です。食材100gあたりの含有量は実に13.2mgであり、その次に多いとされている豚レバーの6.9mgと比較してもほぼ倍の差があるほどです。一般的に「牡蠣を食べると精が付く」といわれたりしますが、実際にはそれだけの亜鉛が含まれている食べ物を食べることで、男性ホルモンの分泌が高まるということに根差した、根拠のある言葉だったのです。しかし、亜鉛も「何と一緒に摂取するか」で、その吸収量が大きく変わってくるようです。

理に適っていた「牡蠣にレモン」
亜鉛の収取を助ける働きがある栄養素として、ビタミンCが挙げられます。ビタミンCは亜鉛との相性がよく、キュレート効果で亜鉛の吸収を助けてくれる働きがあります。ビタミンCといえば真っ先に思い当たるのがレモンではないでしょうか。生牡蠣にはよくレモン果汁を絞ることがありますが、あれも単純に味覚的な取り合わせというだけではなく、栄養の吸収効率も高まる、理に適った食べ合わせであるということが分かります。ただ、反対に吸収が悪くなる栄養素もあるため、十分に注意が必要です。

亜鉛の吸収が悪くなる栄養素
亜鉛が腸で吸収される際、鉄やカルシウム、銅などのミネラル分によっ吸収が悪化することが分かっています。実際の食べ合わせでいえば、鉄分たっぷりのホウレン草と牡蠣を使ったクリームシチューやグラタンなどが挙げられるかもしれません。隠し味に牛乳が入っている場合、(亜鉛の吸収効率という意味では)さらにバランスが悪くなります。食べ物だけでなく、最近はサプリメントなどでも簡単にミネラル補給ができるので、こちらも注意が必要です。

飲み併せ、食べ併せに配慮しながら、効率よく栄養を摂取して男性ホルモンを高めることが、ED症状の改善に向けて必要なことと言えるでしょう。もちろん、適度な運動や負荷が強めの筋力トレーニングなど、食べるだけでなく身体を動かすことも忘れずに実行したいところです。