中村さん(46歳・男性)からの相談

中村さん(46歳・男性)

妻だけEDかも?と悩む妻です。30歳夫婦、まだ新婚です。

遠距離の末の結婚でしたので、新居に住み始めてから嬉しくて毎晩くっついて寝ようとしました。すると夫は寝る前に「疲れたアピール」し始めるようになりました。くっつくだけでも誘われていると思うのか、何だか嫌そうです。

交際中は勃起も維持していたのですが、現在は週に1回ペースで一生懸命にAVを妄想しながらピストンしているように私には感じます。
そうなると夫の毎日の自慰が気になり、夜な夜な起きてトイレに籠ってすっきりした夫と寝るのが嫌になり、夜中の2時や3時に布団から出てリビングで泣いてしまいます。先日はその姿を見られ、心配されてしまいました。

最も最近はくっついて寝ることもやめ、背を向けて寝ていると後ろから抱きついてこられまずが交渉には至りません。これらはもしかすると私が原因でEDになってしまったのではないかと心配になりご相談させていただきました。
結婚前から交渉の寸前に夫はトイレで自慰を途中まで行い、高ぶったところでいきなり私に挿入するといったスタイルが私たちの主流になっています。

何とかAVと手による強い刺激でないと勃起しない夫を治療することは可能でしょうか。
夫に妻の気持ちを知ってもらたいと思った場合、どのようにすると気付いてもらえるでしょうか。

新婚なので、セックスレスにならないかと不安で不安で涙が出ます。

三松真由美 氏からのアドバイス

三松真由美

旦那様は30歳の年齢でいらっしゃいますね。若いので勃起しないということはないと思いますが、まさにAVと強い刺激のマスターベーションで性欲を満足させるタイプの方と思われます。

相談者さまは、「私が原因で」と書かれていますが決してそうではありません。そこでご自分を責めますと益々、負のスパイラルにはまりますので、自信を持ってください。
たまたまパートナーと「性」コミュニケーションがうまくいっていないのだと思ってください。

ひとつ、相談者さんがこうされればよかったと思われる点は過去のプロセスです。
「交渉の寸前に夫はトイレで自慰を途中まで行い、高ぶったところでいきなり私に挿入」という性行為のしかたに疑問を持たれませんでしたか。

本来、性の営みは男女がお互いにいたわりあい、気持ちよくなって、愛を確認するものです。前戯のあいだのいとおしむ会話、やさしい愛撫がゼロという状態を黙認されたのはなぜでしょうか。愛撫もなければ相談者さんのお身体も受け入れる準備が整わず、おそらく摩擦で痛かったり、十分なオーガズムを感じることが少なかったのではとお察しします。奥様自身が、セックスをすてきなものと感じる要素がなくなります。

相談者さんだけが悪い訳ではありませんが、「感じない女に欲情しない」男性というのはたしかにいます。セックスを心から楽しめる女性とセックスすると相乗効果で昂ります。本来は男性がパートナーを性的にか開花させる、そういうふうに導く、身体をすみずみまで開発するという図式が一番自然です。しかし、結婚前にそれができていないと、結婚してから今回のようなEDかも?という事態になります。

結婚前に、セックスの仕方を二人で話合いたいと提言せずにおかれたことで、今更言いにくくなっておられると思います。しかし、性の不一致で「今さら」とか「これが定番だから」とあきらめるととんでもない事態になります。

夜中に泣くほど辛い寝室問題を、今こそ、旦那さまと話合うべきです。向き合って「寝室問題について話したい」と持ちかけてみてください。決してAV観賞やマスターベーションを否定する言い方でなく、ただ、ゆっくり抱いて欲しいと伝えるところから始めて下さい。

もしも、旦那様がAVのような激しいシーンでしか昂らない、勃起できないとわかったらその時は第2ステップに進みます。旦那さまの性の嗜好を研究しなければならないからです。

ただ、その前に、相談者さんの寂しさ、今まで言えなかったけれどこうして欲しいという想いは言葉に出してみましょう。ステップをふまえてもだめなら病院でED治療となりますが、その前にできるかぎりのコミュニケーションはしてみましょう。