顕微鏡インターネット上で販売されているED治療薬のうち、半数以上が「偽物」と言われています。ところであなたは「偽造ED治療薬に、有効成分が入っているかどうか」が気になったことはありませんか?今回はその調査報告です。

ネット通販でサンプルを集めて調査
東邦大学医学部とその他の医療機関の合同チームは、日本人向けにバイアグラ、レビトラ、シアリスを販売している「個人輸入代行」等と称するサイトから、1サイトにつき各ブランド1サンプル(合計3サンプル)ずつ、計60サンプルを購入しました。鑑定をしたところ、そのうちの55.4%が偽造品であったことがわかりました。次にその偽造ED治療薬の成分分析をしたところ、驚くような結果になりました。

有効成分は入っていたか?
偽造バイアグラの成分分析を行なったところ、バイアグラの有効成分である”クエン酸シルディナフィル”の含有率は、正規品より50%も多く含まれている物や、逆に40%も少ない物があることが判明しました。また、外見上で区別することは難しく、正規品と並べて比較すると表面の色が若干異なり、錠剤の厚みがやや厚かったようです。

次に偽造レビトラの成分分析です。レビトラの有効成分はバルデナフィル塩酸塩水和物ですが、この成分を含んでいた偽造レビトラはなんと1つもありませんでした。「有効成分が全く含まれていない、薬の形をした得体の知れない物質」ということです。

最後に偽造シアリスの成分分析です。偽造シアリスには色々なパターンの偽造品があったそうです。エフェドリンや不明な物質の含有など、偽造品の成分や品質にかなりの差があることがわかりました。中には、偽造シアリスであるにも関わらず、有効成分のタダラフィルを全く含まずに、クエン酸シルディナフィル(バイアグラの有効成分)のみが含まれている物もあったそうです。

このように、インターネット上で販売されているED治療薬には、有効成分が入っていない(または健康被害が懸念される多量)ばかりか、得体の知れない物質が含まれている場合もあります。そっくりに作られている物が多い為、外見上で安心して服用できる物かどうかを見極めることは非常に困難です。

「本物」「海外で製造されたジェネリック医薬品」と書いてあるからと、その言葉を鵜呑みにして購入して服用してしまうと、思わぬ健康被害を引き起こす可能性もあるので、ED治療薬は医師の診察のもと、正規品を正しく服用するようにしましょう。

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