2018年2月頃より、ED治療薬レビトラの製造・供給がストップし、医療現場での在庫切れ、欠品が多発。本国ドイツにある工場が「改装工事」を行うため、生産が一時中止されたことで巻き起こったこの混乱は、半年以上が経過した今もま収まっておらず、供給は再開されていません。

お知らせ
2021年1月現在、慢性的なレビトラ不足が続いている状態です。
ED治療ナビでは、全国クリニックのレビトラの在庫情報を随時更新しております。
レビトラの在庫についての最新情報はコチラ↓

【2021年1月更新】レビトラの在庫あり、処方可能なクリニック

レビトラ供給遅延

当初は、2018年の7月~8月ごろには供給が再開するのでは? という予測も立っていましたが、完全に予測がハズレてしまった形になっています。この事態は一体いつまで続くのか、ED治療ナビが独自に調べた最新事情をご紹介します。

そもそも「レビトラの供給中止問題」ってなに?
レビトラが供給されてないなんて今知ったよ!という方は、以前にこの問題を取り上げた記事がございますので、そちらをご参照ください。
 ⇒過去記事:レビトラの在庫切れが続発!原因は?供給再開のメドは?

今回の記事は、前回記事の続報になります。今回ご紹介する主な内容は、

 1) レビトラ製造中止の理由 その真相とは?
 2) レビトラの製造再開・供給再開はいつ頃か?
 3) レビトラを入手するには?

以上の3点を中心にお話ししたいと思います。

目次

レビトラ製造中止の理由、その真相、黒幕はアメリカの「いちゃもん」!?

以前に世界的なレビトラの欠品、在庫切れのことについてお知らせした記事のなかで、原因はドイツ本国にある工場の「改装工事」とご紹介しました。「改装工事」を行うため、やむなくレビトラの生産ラインを一時的にストップさせた、という格好です。

アメリカ国旗

この「改装工事」については世界中が、なんで今頃??? と首をひねる話でした。製薬メーカーにとって工場は命とも呼べるものですから、そこを止めるには相当な理由があるのだろうということになりますが、その理由として一番有力視されているのが、FDA(米国食品医薬品局:日本でいう厚生労働省にあたる機関)からの「いちゃもん」のような”ある指摘”でした。

アメリカの横槍「他の薬剤の粉末などが混入するのでは?」

アメリカFDAからの”指摘”とは、次のようなものだそうです。

「レビトラには、同じ工場で生産されている別の薬品の成分が混じる可能性があるのではないか?」

この指摘には、薬品の品質管理が万全ではないのではないか、という疑問を生じさせて、製造工程に大幅な見直しや遅延を生じさせる狙いがあったようです。

そして実際のところ、バイエル側の製造現場は、絶対にあり得ないと即否定できるほど完全ではなかったのかもしれません。そのため、同様の指摘を受けなくても済む完全な製造工場にするべく、ラインを止めてまで改装工事をしなければならなかったのではないか、というのです。

これが本当であれば、バイエル社にとってはとんでもない横槍ですが、実はアメリカの欧州いじめが原因だという説は、レビトラの欠品騒動が起きた早い段階から既に噂されていました。

陰謀論っぽくも聞こえますが、このところのドイツ経済の好調、とくに対米貿易黒字はアメリカにとって好ましくないハズですし、過去には別の産業界で似たような構図の「欧州いじめ」とも呼べる問題を起こしていることもあるため、信憑性は決して低くありません。

しかも、現在この説明以外に合理的で説得力のある仮説が見つからないため、業界や関係者の間では、確証までは持てないがほぼ間違いないのでは、というのが共通認識になっています。

問題のレビトラ製造工場、実はすでに稼動を開始している!? でも未だにレビトラが供給再開されない理由とは

では、「改装工事」を余儀なくされた問題のドイツの工場は、今どうなっているのでしょうか?

工場

製薬業界の関係者に話を聞いたところ、一説には、工場の改装工事自体はもう終了しており、稼動を再開しているという驚きの情報が得られました。しかし考えてみれば工事開始から半年はゆうに経過しているワケですから、工事が終了していたとしても不思議ではありません。情報として信憑性皆無ということでは無さそうです。

ですがそうなると、工場が稼動しているのに何故レビトラは供給が再開していないのか? という疑問が生じてきます。これについても、ある憶測がなされていました。

レバークーゼンにある問題の工場というのはレビトラ以外の薬も製造しており、その中には命に関わるような重要な薬品が含まれているため、まずはそちらの薬を優先的に製造することにしているのではないか、だからレビトラの安定的な供給再開に至っていないのではないか、とのことです。

あくまで関係者証言でしかないので確証もありませんし、憶測や噂の域を出ない話ではありますが、そのような事情があるという認識をもっている人もいるようです。

レビトラの製造・供給再開はいつ頃か?

それでも依然としてレビトラが世界的に枯渇しているのは確かなことで、EDで悩む人や今までレビトラを使用してきた人にとっては、「いったいレビトラの供給再開はいつになるのか?」が最も重要なことなのではないでしょうか。

複数のクリニックや薬品卸の関係者に事情を聞くと、2018年内のレビトラ供給再開は絶望的なのではないか? と見ている人が多いようです。

実際に、ドイツ本国でも在庫が少ないことを考えると、もし製造を再開したとしても、すぐに日本に入ってくる可能性は低いのかもしれません。まずは自国内の安定供給、シェア回復に全力を尽くすことでしょう。その後、欧州内の近隣諸国や利用人口の多い北米南米、その後にアジア、というプライオリティは想像に難くありません。

以上のことを考えると、やはり2018年中の供給再開は厳しいという判断が必要ではないでしょうか。2019年の1~3月、もう少し遅れる場合は上半期一杯くらいまでは製造・供給の再開はなさそうと見るのがいいのかもしれません。

もしかすると日本での供給再開は他国より早め!? 「日本はいいマーケット」

ただし、日本のレビトラユーザーに、朗報といってもいい情報も聞こえました。

日本のバイエル薬品関係者の話では、バイエルのドイツ本社は日本のED治療市場を「いいマーケット」と認識しているというのです。つまり「日本はレビトラがよく売れる市場」ということでしょう。

本国本社がそのように認識しているのであれば、他の国々よりも優先的に物流を回復して、シェア再興を図ろうとする可能性もまんざらではなく、諸外国に先がけて日本でのレビトラ供給が安定する、かもしれません。

これもまた、関係者証言からの憶測にはなってしまいますが、日本のレビトラユーザーからしてみれば、ぜひその可能性に懸けてみたいところですね。

引き続き、どこでレビトラを処方してもらえるのか?

依然として供給が再開されず、レビトラが完全に不足してしまっている状況ですが、現在でも処方してもらえるクリニックを調査してまとめました。

レビトラによるED治療が受けたい方は、クリニック探しの参考にしてみてください。

検索窓

前回記事でもご紹介していますが、今回は取り扱いのあるレビトラ錠の容量や価格、他にどのようなED治療薬を扱っているかなどについても、確認できる範囲内で記載しましたのでご参考ください。

【ご注意】
2021年1月 調査時点での情報となりますので、在庫切れや取り扱いナシとなっている場合、処方価格や初診料が突然変更されている場合がございます。ご迷惑をおかけしますが、予めご了承ください。

あらためてレビトラとは? 効果や副作用をおさらい

レビトラはバイアグラに続いて二番目に承認されたED治療薬で、バイアグラとの大きな違いは食事の影響を受けにくく、空腹でなくとも服用可能であることや、服用後15~20分程度で効果を発揮する点にあります。効果の持続は4~6時間程度で持続力はバイアグラとほとんど変わりはありません。

丸い剤形で黄色味を帯びた茶色をしており、容量は5mg、10mg、20mgがあります。低容量の5mgは日本国内ではあまり一般的ではなく、10mgか20mgを処方することがほとんどです。食事の影響を受けにくく、効果発現までの時間が短い点などで使い勝手がよく、服用者が力強い勃起感を得たと体感することが多いため、人気を博しています。ただし、服用後の効果には個人差があるため、レビトラを服用すれば必ず同じような効果・実感が得られるということではありませんのでご注意ください。

副作用は、基本的にはバイアグラと同じでほてりや鼻づまり、頭痛などを感じる場合があります。服用者したら全員がそのような副作用を感じるというわけではありません。副作用を感じることなく効果を実感できる人もいます。

心臓に持病がある方でニトロ系(硝酸剤)の治療薬を常用している場合は併用禁忌となっていますのでご注意ください。また、重度の肝機能障害、腎臓疾患による透析治療を受けている方、最近のうちに脳卒中や心筋梗塞を発症された方も禁忌となっていますので処方することができません。

レビトラに関する詳しい説明はこちらもご参照ください。
レビトラについての解説

レビトラに国内正規ジェネリックはありません。個人輸入などは高リスクなので注意!

レビトラが枯渇した状態が長く続いて手に入らないため、ジェネリック薬で代用しようと考える人も実際にはいますが、日本国内で正式に認可されたレビトラのジェネリック薬はありませんのでご注意ください。

薬品には成分特許が設定されており、その期限が切れない限りジェネリック医薬品を製造販売することができません。日本国内でレビトラが正式に認可されたのは2004年であり、期限はまだ切れていません。世界初のED治療薬となったバイアグラは既に成分特許期限が切れているので、既にいろいろなメーカーからジェネリックバイアグラが発売されていますが、レビトラの場合はまだ先のことになりそうです。

日本以外の国では認可のタイミングが異なったり、医薬品をめぐる法律が異なる場合があるので、現在すでにレビトラのジェネリック薬が発売されている国もあります。そういった国から個人輸入などを利用することでレビトラのジェネリック薬を入手することも可能ではありますが、ニセモノが出回っていたり、効果がないばかりか健康被害を蒙るケースも少なくないため、かなりのリスクを伴います。

また、レビトラ自体は日本国内では医師の診察・処方がなければ服用できない薬となっていますので、法律的な懸念も生じます。ハイリスクな海外医薬品の個人輸入にはうかつに手を出さないよう、くれぐれもご注意ください。

※厚生労働省のHPでも注意喚起の呼びかけがなされています。
医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

まとめ

未だに続くレビトラの欠品、在庫切れ。とにかく1日も早く安定供給が回復してくれることを祈るばかりですが、現実を見る限りはなかなかそうはいかなさそうで、やはり2018年中の製造・供給再開は厳しいのかもしれません。

年内が無理としても再開がいつ頃になりそうなのか、大まかな時期だけでも公式にアナウンスしてもらいたいところですが、そういったオフィシャルな続報も医療機関にはまだ届いていないようです。

【2018年11月22日追記】
バイエル社より、2018年12月17日(月)よりレビトラ10mg錠が供給再開されるとの連絡がありました。
取り急ぎは10mg錠のみの先行再開となりますが、20mg錠も2019年初め頃を目途に再開の準備がすすめられているそうです。
レビトラ10mg錠 供給再開のお知らせ

もうしばらくレビトラ枯渇の混乱状態が続きそうですが、くれぐれも、安全で安心できる薬をきちんと医師に処方してもらうことが大切です。レビトラ以外の正規ED治療薬を検討してみるというのも1つの方法です。個人個人の工夫が求めらる状況ではありますが、いずれにせよ、落ち着いた判断と行動を心がけるようにしましょう。

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