福島 偉医師皆様こんにちは 当クリニックは生活習慣病及び一般内科をメインに診察を行っているクリニックです。なぜ泌尿器科でもない当クリニックがED治療薬を扱うのでしょうか?その理由は、当クリニックは動脈硬化の治療に重きを置いているからです。EDというものは精神的な状態から引き起こるばかりではなく糖尿病などをはじめとした生活習慣病の延長から生ずる「動脈硬化性疾患」でもある事が分ってきたからです。

動脈硬化からEDが起こるメカニズム

では、実際にどんなメカニズムで動脈硬化からEDが起こってくるのでしょうか?それは、この糖尿病などをはじめとする生活習慣病は恐ろしいことに初めは症状がまったく無いものの最終的には全身の血管を蝕んでいってしまうものです。医学的に言い換えれば「血管内皮の障害によりEDも発症しうる」という事となります。血管内皮障害が進行していけばその結果EDも起こりうるということがお解かりいただけますでしょうか。血流に関連する臓器は症状が出やすいとされ、「EDは全身の血管の健康状態を示すバロメーター」という考え方が一般的になってきつつあります。

また、一般的に血管が蝕まれていくにも順番があるといわれており、「動脈硬化は細い血管から生じやすい」という通説があります。重要な脳や心臓などに関連のある動脈とEDで問題になる陰茎動脈を内径で細い順に示すと陰茎動脈-冠状動脈(心臓を栄養している血管)-内頸動脈-大腿動脈の順に表され、この順番で動脈硬化が進行していくとされています。見ての通りEDの原因となりうる陰茎動脈障害は初期段階から生じていってしまうものなので、EDは動脈硬化性疾患として最初に実感できる自覚症状なのです。

生活習慣病から生じたと思われるEDの方はED治療薬のみの使用ばかりではなく原因疾患のコントロールや治療をしていかなければドミノ倒し的に動脈硬化による症状や疾患が次から次へと出現していくこととなります。よって生活習慣病から生じたEDの方はED治療薬のみの使用ばかりではなく原因疾患のコントロールや治療を必ず考えてみて下さい。

治療を受ける場合

動脈硬化性疾患とED
実際に治療を受ける場合ですが、各科に別れ診察する病院での話ですが、例えば内科や血管外科であった場合、生活習慣病は単純に脳卒中や狭心症・心筋梗塞などの原因疾患と捕らえ、臓器別に原因疾患や現病の治療にあたりますが、「専門外は手を付けず」が鉄則となります。しかし、血管は当然全身に巡っていますので、血流に関連する臓器に何らかの症状が出てきても不思議ではなく、動脈硬化:血管内皮の障害の結果とし生じたEDもこれまた専門の泌尿器科受診となり、待ち時間もばかになりません。クリニックレベルで十分なEDであれば待ち時間の少ないクリニックを選んだ方が得策と思われます。

福島 偉医師

この記事の執筆者 福島 偉

所属
みたかヘルスケアクリニック
肩書
院長